12月4日(土)行ないましたワークショップの報告です。今回は事前にレジメを公開しました。
内容は基本的に予定通りの展開となりましたが、いくつかの気づきとご指摘を頂きましたのでシェアします。
- WordPress は会員側の意思決定が尊重されるスタイル
- 会員認証カスタマイズは運用段階で知識が必要になります
- 機能的には実践レベルであっても、ユーザビリティ的な考察は別途必要
手軽に立ち上げる会員制サイトとしては、いまさまざまなオープンソースで開発とその運用が進められております。WordPress においても、コミュニティの運用を目的とした BuddyPress といったSNSサイトも、プラグインの形でご用意されております。
また今回の新しいバージョンから対応可能となったネットワークへの対応(いくつも WordPress サイトが作れてしまえる)もまた一段とその可能性と魅力を確かなものにしています。
今回は単体のブログやホームページとしての WordPress のご利用からの会員制サイトへの切り替えとその試みや可能性を探ってみました。
■ WordPress は会員側の意思決定が尊重されるスタイル
先ず一つに、WordPress は標準で「会員」を集えるということです。但し「会員登録手続き」は「誰でもできる」ことが標準の設定です。
言い方を変えれば、WordPress の会員設定は、より詳しく情報を受け取りたい、コミュニケーションを密に取りたいという会員側の意思決定が尊重されるスタイルです。
「主催者」がいて「管理者」がいて、会員メンバーになるための意思決定が主催者側でなされる必要があるときは、WordPress ですと、そのままでは利用できません。それで先にご紹介しましたプラグインが必要となります。
プラグイン利用により、WordPress の標準機能が活かせれば、さらに会員のみにコンテンツを表示する、記事の投稿を認めるなどの細かな設定が行えるようになります。
■ 会員認証カスタマイズは運用段階で知識が必要になります
その一方で、事前レジメの3番目、エントリーする際の入力項目をふやすとなると、その後にWebサイトの引っ越しをするときなど、データの取り扱い知識が必要となります。この点は、参加者の aperiderjp さんからご指摘を頂きました。有り難うございます!
会員認証におけるデータの取り扱いは標準機能で済ませ、別途手続きを取るという方法が取れるのであれば、フォームメールなどの併用も検討の余地があります。
また WordPress のプラグインに、WelCart というWordPress 専用のショッピングカートがよくできており、そのメンバーページのみを使っても、比較的容易にカスタマイズしてご使用が可能です。CMS研究所の田端氏より事前にアドバイスを頂いておりました。
■ 機能的には実践レベルであっても、ユーザビリティ的な考察は別途必要
今回の会員制サイトの勉強会を開催するにあたり、さまざまなプラグインの実証を試みました。ここではご紹介しきれませんでしたが、有用なプラグインはまた順次、皆さまにご紹介できるよう、新たにページの新設も検討します。
WordPress の会員制サイトは比較的平易に立ち上げることができ、しかもメール認証を伴なうきちんとしたしくみを採用しております。しかしその一方で、プラグインが英語表記のものがほとんどであり、サイト利用者の方にも標準の使用では、英語の記述を見せてしまう状況があります。
今回ご参加頂いた皆様は、メール認証など一瞬で処理を済ませておりましたが、その経験のあまりないシニア以上の層などの方には、困惑させてしまうかも知れません。まして英語表記のままであれば、なおさらです。
機能的には実践レベルであっても、ユーザビリティ的にはまた別途考察、時に別労務の必要とするサイトの制作であることもご理解を頂き、これからもより多くの皆さまに、WordPress で作る会員制サイトのご体験をご提供できる機会があれば幸いです。
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