情報デザインのワークショップを行ってきました。

日時:7月9日(金)

場所:ネスト赤羽IT勉強会

テーマは3つ。

  1. 原理・原則を見つける。
  2. 電子ブックを学ぶ。
  3. 共同ワークを体験する。

赤羽IT勉強会

1. 原理・原則を見つける。

情報デザインを行っていく上で必要なスキルが、本質思考です。多くの情報から本質を抽き出し、その根底に流れるものを把握していくために必要なポイントは、2つ。

一つは、判断の根拠となる原理。「〜である」「〜とする」と表現される。もう一つは、行動の指針となる原則。「〜する」「〜せよ」と表現される。

この二つ原理と原則をが選り分けることで、さまざまな情報の整理に役立ちます。

2. 電子ブックを学ぶ。

今回はワークショップの素材として、佐々木俊尚さんの『電子書籍の衝撃』を選びました。

1. 書籍の電子化は「書き手」のセルフパブリッシングを促進させる。

2. 音楽と同様に書籍もまた、その電子化によって「アンビエント化」が進む。

アンビエント化とは、環境の一部になるということ。いつでもどこでも音楽が聴けるように、書籍もまた手軽に購入ができ、場所を問わず気軽に読み進めることができるようになる。

3. 書籍のアンビエント化により、そのコンテンツだけでなく「コンテキスト」で多くの人の支持を集めるようになる。

「コンテキスト」で支持をされるとは、その内容だけでなく、その内容が読み手にどう伝わっていくか、意味のあるメッセージとして受け止めてもらえるかということ。そうした文脈(コンテキスト)の中で、電子ブックは売られていくようになる。

4. 電子ブックがそのコンテキストで支持を受けるために「コミュニティ」の形成がポイントとなる。「電子ブック」が単体で売られるのではなく、その人の主張や考え方、日常の活動や人柄などすべてを含めて、支持を受けて、その流れの中で電子ブックも初めて評価される。

5. 電子ブックないしそのコミュニティにとって、重要な働きをするのが、マイクロインフルエンサー。

マイクロインフルエンサーとは、ブロがーなどの「影響力のある人たち」のことを示します。もはや「マスコミ」の力でもなく、誇大な広告でもなく、本当にその人の活動なり著作の魅力に共鳴し感動し支持を得た人が、初めてマイクロインフルエンサーの対象となる。

その道は険しい。かも知れない。その道は決して平易ではない。かも知れない。でも、受けて立つだけの生きがいのある道。人として享けし命。精一杯、輝かせて審判を問うにふさわしいステージと、私、渡邉 義一は思う。

3. 共同ワークを体験する。

ご参加頂いた皆さまにまず行ってもらったことは「10分勉強」。カンタンな印つけをしながら、10分で一冊すべて印つけをしてもらう。

一点に着目して、あとは直感にまかせてどんどんこなす。気軽にリズムよくスピードをつけて行うと効果的。

次に、印つけを行って頂いた箇所を付箋紙に書き出して頂き、模造紙に貼りつけて頂いた。

その後は、参加者の皆さまによる共同ワーク。4人ひと組となり、それぞれの付箋紙を合わせて頂き、グループ分けをして頂く。今回は2つのグループに分かれて作業を行って頂きました。

じつはここまでが、「仕込み時間」。次の展開としては、内容の理解を促進させつつ、コンテンツそのものだけでなく、コンテキストにも着目を頂くよう促しました。

同じ内容でも、それを受け取る人によって意味合いは違ってくる。言い方を変えれば、同じワークショップでも、ご参加者それぞれのもつ課題によって、受け取るメッセージの意味が違ってくる。そうしたお話しをしながら、「コンテキスト」という今会のキーワードの一つをご説明しました。

ある程度の内容の補足と共通認識を持ち合わせていく中で、次に行ったことが、原理・原則の読み取り。実際に付箋紙に書き出して頂いて、今回のテキストからどんな原理・原則を読み取れるか、作業を行って頂きました。

原理・原則と思われる内容を書き出した後は、一枚ずつ丁寧に解説を加えながら、ホワイトボードに貼りつけていきました。

にわかにそれが原理・原則となっているかどうか判断が困難な場合は、類似の事例や言葉を補足して考察するなどの試みを行いました。

【関連リンク】
IT勉強会 第16回 2010年7月9日

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